チャートで利用できる二つの分析手法
FXの始め方で重要なのは、チャートをどのようにして分析していくのかを最初に決めておくことです。
FXでは、為替相場を分析するツールであるチャートを利用すると、非常に効率的に相場を把握することが可能になります。機械的な指標のみで相場の流れを見極めることができるので、FXの初心者であっても取り組みやすくておすすめです。こうした為替相場を見極めるための分析をテクニカル分析と言います。基本的に、FXで用いられるテクニカル分析は、下記の二つしか存在しません。
- トレンド系
- オシレーター系
テクニカル分析を利用して取引に参加しているほとんどの投資家は、上記二つの分析方法を利用して相場を分析しています。そのため、FXの始め方としてこの二つのどちらを選択するかは非常に重要なポイントになります。
トレンド系とオシレーター系の特徴
トレンド系は長期で見る
トレンド系は、長期的な相場を見極める分析方法のことを指します。
言い換えれば、長い期間を使って相場の全体的な流れを読み取ることに力を入れる分析手法です。初めてチャートを利用する人は、特にこのトレンド系を利用して相場がどのように動いているのかを考えていくことが基本となります。
これは、FXの相場は複雑な経済情報を参考にするよりも機械的なチャートの流れの方が読みやすいと考えられているからです。経済の知識がなくても、機械的なチャートの分析だけで作業を終わらせることができますので、取引にあまり時間を使うことができない人であってもおすすめの分析手法です。
例えば、今から1ヶ月後や1年後に相場の流れが上がり傾向になるのか、それとも下がり傾向になるのかを分析するための手法としてトレンド系は利用されます。トレンド系は、長い期間を利用して緩やかに相場の変動を見ていくので、一度上昇傾向に入るとしばらくはその流れに乗ることが大半です。そのため、トレンドを見て上昇傾向になるとわかった場合は、順張りで大きな利益を手にする可能性が高くなります。
反対に、下降傾向になる場合には同じように緩やかに下がって行ってしまうので、相場の停滞が長引いてしまうことが多く、このような時に取引をするのは損失を拡大してしまう可能性が高くなります。
トレンド系…長い期間で上昇傾向と下降傾向を見極める
トレンド系の始め方も難しくなく、移動平均線といったメジャーな指標がどのチャートツールにも提供されているので、それらを利用することですぐにでも分析することができます。
オシレーター系は短期で見る
オシレーター系は、トレンド系と異なって短期の相場の流れを読み取ることに力を入れる手法です。短期的な相場の流れは、値幅が動きすぎて読みづらい傾向もありますが、値幅が大きいこともあって一気に大きな利益を得ることができるメリットもあります。
デイトレードなどを好んで利用する人には向いている分析手法であるため、短期的な売買を目指そうと考えている人にとってはおすすめの分析手法です。
オシレーター系…短い期間で上昇傾向と下降傾向を見極める
オシレーター系の最も大きな特徴は、機械的な指標の中でも、取引をしている人たちの心理状況を参考にする側面が強いということです。例えば、相場と比較して明らかに不当に低く評価されている通貨があった場合、その通貨は近い将来大きく価値を上げる可能性が高くなります。
このような、不当に買われていない、もしくは不当に売られすぎている通貨を狙って分析をしていくのがオシレーター系の特徴です。そのため、分析の始め方もこうした市場の投資家心理を分析する指標を利用する必要があります。
あくまでも短期での取引を主としている手法なので、レバレッジなどを利用したリスクとリターンを考慮する取引が向いているということを覚えておきましょう。
