核となる時間軸を知ること
FXで勝ち続けるための戦略を考えたとき、トレンドフォローという手法は非常に大きな魅力を秘めており、トレード初心者の人からベテランの人まで広くおすすめできるものになります。そしてこのトレンドフォローを実践する上で最も重要になるポイントが、「核となる時間軸を知ること」です。自身がトレードしている通貨の大まかな流れを確認するためには、ある程度長い時間軸を意識してチャートを眺めなければなりません。
それはなぜかというと、たとえば5分足や15分足といった短い時間軸でトレンドが出ていたとしても、それだけでは大きな価格変動の方向がつかめないからです。つまりそういった短い時間軸でのトレンドに追従してトレードしたとしても、それは全くトレンドフォローにはなっていないことになります。
ですから結果としてトレンドフォローを実践するためには、長い時間軸のチャートを確認することになるわけですが、では年足や月足だけを見てさえいれば、トレードの成績は向上するのでしょうか。結論からいうと、残念ながらそれだけではFXで満足のいく収支をあげることはできません。
たとえば、あなたが主に行っているトレードがデイトレードだったとしましょう。デイトレードの場合、エントリーする瞬間に注目すべきチャートは、5分足や15分足になります。そしてトレンドの方向を確認するためにはそれよりも長い時間軸のチャートを参照するわけですが、年足や月足をどれだけ注意深く眺めてみたところで、それはほとんど何の意味も持ちません。
なぜなら、5分足や15分足のチャートに対して、年足や月足ではあまりにもスパンが長すぎるからです。したがってエントリーの瞬間に5分足や15分足を参照するのであれば、トレンドの方向確認に適した時間軸は、1時間足か4時間足程度ということになります。
このように、FXにおいてトレンドフォローを成功させるためには、まず核となる時間軸を知っておかなければなりません。スキャルピングであれば30分足をトレンド確認の核とし、デイトレードであれば1時間足を、そしてスイングトレードであれば日足や週足をといった風に、臨機応援な対処が求められるのです。
順張りの中での逆張りという感覚
トレンドフォローの心得としてぜひとも知っておいていただきたいのは、「順張りの中での逆張りという感覚」です。たとえば、いくらトレンドフォローとはいえ、高値をブレイクした直後に毎回ロングでエントリーしていては、長い目で見て収支をプラスに持っていくことはできません。
そういったケースでおすすめとなるのは、やはり「押し目待ち」になります。たとえどれだけ上昇トレンドが続いていたとしても、それが一方的な右肩上がりであるケースはほぼありません。必ず波を描くように押し目を作りながら、徐々に右肩上がりのチャートを形成していきます。
FXのトレンドフォロー手法において狙うべきおすすめポイントは、まさにそうした順張りの中での逆張りできる瞬間なのです。もちろんそういった手法を用いると、エントリーした瞬間には価格がポジションに対して逆行するケースが多くなります。しかし、長期的に見ればトレンドをしっかりとフォローしているわけですから、何も恐れる必要はありません。
当然万が一のためのロスカット注文は出しておくべきですが、そのラインに到達してしまうまでは、辛抱強く本来のトレンドに向かって価格が順行するのを待ちましょう。これはトレンドフォローに限った話ではないのですが、FXトレードにおいて焦りは自分の首を絞めることにしかつながりません。
順張りの中での逆張りという己の感覚を信じて、決して浮き足立つことなく確実に利益をあげていくよう努めましょう。そしてそのためにも、どういったケースでチャートは押し目を作りやすいのか、それをきっちりと把握しておくことがおすすめです。
