レンジブレイクの基本的な狙い方
エリオット波動の第3波を狙うようにする
レンジブレイクを狙う手法は、数多く存在するFXトレード手法の中でも大きな人気を誇っており、ぜひともマスターをおすすめしたいものだといえます。その人気の秘密は「定義がシンプル」という部分にあり、ある程度コツをつかんでしまえば、誰でもすぐに実践が可能です。
では、そんなレンジブレイク狙いのトレードを行う上で、必ず知っておかなければならないポイントとは何でしょうか。それは、「エリオット波動の第3波を狙うようにする」という点です。最初のレンジブレイクは、エリオット波動でいうと当然第1波に当たるわけですが、そこを狙ってトレードすると、あまりにもリスクが大きくなりすぎます。
なぜなら第1波の時点では、それが真のレンジブレイクなのかどうか判断がつかないからです。ですから、レンジブレイクを狙う際は必ず第1波をやり過ごし、第2波の戻りを確認して、さらに第3波が発生したときにポジションをとりましょう。
利大損小を徹底する
レンジブレイクで上手くポジションが持てたら、次に意識すべきは「いかに利益を伸ばすか」という点に移ります。実はFXトレードの中でも最も難しいのが、この利益を伸ばすという部分です。人はどうしても目の前にある利益を素早く確定したがるため、そんな欲求に負けてしまうケースも少なくありません。
しかし、そこを強い忍耐力で乗り切らないことには、レンジブレイクを狙った手法で勝つことができないでしょう。それはなぜかというと、レンジブレイクを狙う手法は、決して勝率が高いとはいえないからです。限られた勝率の中でプラスの収支を目指すわけですから、勝てそうなポジションがとれたときは、できるだけ長く保持して利益を上積みしなければなりません。
また、どうしても利益確定の誘惑に負けてしまいそうな場合は、たとえば4分の1だけ決済してしまうといった方法もおすすめです。ただし、それ以上は決して妥協せず、利大損小を徹底するようにしましょう。
レンジブレイクを狙うときの注意点
レンジの形を間違えない
レンジブレイクを狙う上で、絶対に把握しておかなければならないものとは何でしょうか。それは、「レンジの形」についてです。よくチャート画面上に水平線だけを引いてレンジを見極めようとする人がいますが、残念ながらその方法では、正しいレンジの形を把握することはできません。
FX市場では、たとえずっと同じ値を行き来しているように見えても、実際には高値や安値が少しずつ変化しているケースがよくあります。つまり、弱いトレンドが出ていることがあるのです。するとそういったケースでは、レンジを平行線だけで把握することはできません。
なぜなら、高値や安値が切り上がった形や、逆に切り下がった形になっているからです。レンジの形を間違えないことは、仕掛けどころの正しさにもつながるため、非常に重要なポイントになります。レンジブレイクの手法を使って実際に資金を動かす前に、レンジの形を確実に把握できるよう練習しておくのがおすすめでしょう。
トレード時間帯を意識する
FXでレンジブレイクの手法を用いるときは、「トレード時間帯を意識する」こともたいへん重要です。たとえば、ロンドン市場がオープンしたばかりの時間帯で、レンジブレイクにも見える動きが起こったケースではどうでしょうか。結論からいうと、その最初の波に乗ることはおすすめできません。
なぜならロンドン市場オープン直後は、フェイクの動きが起きることも多いからです。したがって簡単に飛びついてしまうと、思わぬ損失が出る場合もありますので、その点には十分注意しておきましょう。そしてもうひとつ注意してほしいトレード時間帯は、ニューヨーク市場の午後になります。ニューヨーク市場も午後に入ると、取引量もだんだんと低下してくるものです。
つまり、たとえそういった時間帯でレンジブレイクに見える動きが起こったとしても、その動きには継続性があまり望めないことになります。レンジブレイク狙いは利幅を伸ばしてこその手法ですから、それでは割に合いません。実際にトレードする際は以上のような点に注意して、時間帯を厳選するのがおすすめです。