上手な口座利用の方法とは
なるべく複数の口座を開いておく
FXトレードの始め方の中で最も基本的な事柄といえば何でしょうか?それは、口座を開設することです。まず口座を開かないことにはトレードを開始できないので、大多数の方はFXを始めるときここから手をつけることになるでしょう。
口座開設のやり方自体は、それほど難しくありません。身分が証明できるものさえ用意できれば、あとは画面の指示に従って入力を行うだけです。
ただし、このとき一つだけ検討してほしいことがあります。それは、「複数の口座を開くこと」です。実際にFXトレードを行っている方の中にも口座が一つだけの人はそれなりにいるのですが、実はそれはあまりおすすめできません。
なぜなら、万が一利用している業者のサーバーに障害などが発生したときに、一切のトレードが行えなくなるからです。もしも大きめのポジションを抱えている中でそういった事態に陥ってしまえば、とりあえずポジションを解消するといった最小限のリスク回避さえおぼつかなくなります。
そんなとき、利用できるFX口座が複数あると安心です。万が一ポジションを抱えているメインの口座が利用できない状態になったとしても、サブの口座で反対のポジションを取れば、リスクを最小限に抑えることができます。
もちろん複数の口座に資金を入れるとなると、効率という面では必ずしも最善だとはいえませんが、不測の事態に対するリスク低減の効果は非常に重要ですので、口座開設の際にはぜひとも複数の開設をおすすめします。
口座へのアクセス手段を複数用意する
自身が開いている口座が一つであれ複数であれ、必ず対策をしておかなければならないポイントがあります。それは、「口座へのアクセス手段を複数用意する」という点です。
たとえば、自宅のPCを使ってFXトレードをしている最中だとします。そしてちょうどポジションを抱えたとき、万が一インターネット回線が不通になってしまったらどうでしょうか?もしも口座へのアクセス手段が一つだけだったとしたら、そのポジションについてはどうしようもありません。リスクがある中、ただ時間が過ぎて回線が復帰するのを待つだけになります。
そんなとき、たとえば口座をスマホでも利用できるようにしていれば、焦る必要が全くなくなるのです。FXトレードを行う上で最も重要になるのは、リスク回避に他なりません。
いざというとき慌てなくてすむように、口座へのアクセス手段は必ず複数用意しておきましょう。
トレードルールを確立する
必ずしも一から作る必要はない
FXトレードを行う上で、絶対に必要になるのが「トレードルールの確立」です。もしも何の取り決めもなく勘に頼ったトレードを続けてしまえば、利益よりも損失の方が大きいといった事態に陥ってしまうでしょう。
しかし、FXにおけるトレードルールの確立は、言葉でいうほど簡単なものではありません。FXの始め方に関することの中でも、まさに肝となる部分だからです。
では、トレードルールの確立はどのように行えばよいのでしょうか?
まだFXを始めたばかりの段階で、自身の力だけで複雑なルールを構築しようとするのは無理があります。そこでおすすめしたい方法が、「すでに存在しているトレードルールのアレンジ」です。
たとえば書籍やインターネット上など、よく探してみると使えるトレードルールはたくさん存在しています。つまりFXのトレードルールというのは、必ずしも一から作る必要はないわけです。たくさんあるルールの中から自分のスタイルに合ったものを見つけ、あとは使いやすいように細かい部分を変えてみることをおすすめします。
エッジについて理解を深めることが重要
トレードルールには、必ず存在していなければならないものが一つだけあります。それは「エッジ(優位性)」です。もしもトレードルールにエッジがなければ、残念ながらそのルールで利益を上げ続けることはできないでしょう。
あるトレードルールに従って取引を続けるとき、そのエッジがどこにあるのか、またどういったロジックになっているのかについては、深く理解しておく必要があります。万が一理解できていないとすれば、たとえ利益を上げられていたとしても、なぜそのような結果になるのかがわからないからです。
将来的にオリジナルのトレードルールを確立するためにも、エッジについては常に注意を払っておくべきでしょう。
バックテストの重要性を知る
質の高いデータを利用しよう
ただ感情に任せて闇雲にトレードを重ねただけでは、FXで安定した利益を得ることはできません。つまり、正しいFXの始め方には、バックテストが必要不可欠になります。
バックテストとは、それぞれの通貨ペアにおける過去のデータを用いて、実践を考えているトレードルールが、有効に機能するのかどうかを調べることを指します。そしてこのバックテストで最も重要になるのが、「質の高いデータを利用する」という点です。
たとえば同じ1分足のデータを入手したとしても、その質は入手先によって大きく違ってきます。どれだけ緻密なバックテストを実行しても、元となるデータの信用性に疑問があるようなら、そのテストはあまり意味を成さないのです。
したがって、バックテストに用いるデータは十分に吟味した上で選ぶ必要があります。データには無償のものもありますが、できることなら有償のものを利用した方が無難です。
バックテストの結果は、トレードルールが有効に機能するのかどうかを見極めるために重要なものですので、未来への投資だと考え、ある程度の出費を見込んでおくのがおすすめです。
バックテスト時はスリッページを計算に入れる
バックテストを効果的に行うためには、当然ながらバックテストの正しい始め方を知っておかなければなりません。その中でも特に注意してほしいのは、「スリッページの存在」です。
もしもスリッページの存在を見落としてしまうと、本来なら利益が出ないようなトレードルールであっても、バックテスト上では利益が出るような結果になってしまうことがあります。その結果を信じてトレードを始めてしまい、余計な損失が発生してしまう事態に陥るのです。
正しいFXトレードの始め方を知るためには、まず正しいバックテストの始め方を学ばなければなりません。バックテストで良い結果が出たからといって慌てて資金を投入したりせず、今一度落ち着いてスリッページの見落としなどがないかを確認しましょう。
メンタル面の影響について
実はトレードにおける最重要項目
メンタルとひと言でいうと安っぽく聞こえてしまうかもしれませんが、実はFXトレードにおいての最重要項目とは、このメンタルです。どんなに優れたトレードルールを採用していたとしても、メンタル面が不安定だという方は、残念ながらFXの世界で生き残っていくのは難しいと言わざるを得ません。
なぜならメンタル面が弱いと、「トレードルールを簡単に破ってしまう」からです。ルールを破ってしまえば、それはもはやルールとは呼べません。自分は大丈夫だと思っていても、FXトレードにはお金が関わっていますから、冷静でいられなくなる事態も想定しておくべきです。
まさに備えあれば憂いなしですので、FXの始め方をひと通り身につけたという方は、次に必ずメンタル面に目を向けるようにしてください。
メンタルを上手にコントロールするためには
メンタルを上手にコントロールするためには、常日頃から規律を守る意識を高めておく必要があります。
たとえば、抱えているポジションに対して、突然値動きが逆行したとしましょう。そのときもしも損切りポイントまで値が一気に動けば、当然機械的に損切りを行うのが正解になります。しかしメンタル面に乱れが生じると、「もしかしたらすぐに値が戻るかも」といった、根拠のない思いにトレードが影響を受けてしまうのです。
一度トレードルールを無視するクセがつくと、その後のトレードではルールを破ることに抵抗を感じなくなってしまいます。すると長い目で見た場合、FXでの利益に悪影響が及ぶことは必至です。そうなってしまわないためには、常に規律について意識し、強い意志の力を身につけるしかないのです。