移動平均線を使いこなす
FXトレードの教科書で最初に教わるのはファンダメンタルズ分析ですが、実際にトレードしてみると短期売買にメリットの多い証拠金トレードのFXではそれほど役に立たないということがすぐに理解できます。
ファンダメンタルズ分析が使えないということで次に教科書に出てくるのはテクニカル分析で、この摩訶不思議なトレード手法にはまってしまう人は非常に多く、特にトレード経験の浅い初心者の場合にはこれで勝てると考える人も多くいます。
テクニカル分析には非常に多くの種類があり、FXの教科書で最初に出てくるのは移動平均線で、2種類の移動平均線を利用したゴールデンクロスやデッドクロスをまず教わります。
その後、フィボナッチ、ボリンジャーバンド、日本で生まれた一目均衡表などを勉強することで、トレードで利益を上げることよりもテクニカル指標をマスターすることに重点が置かれ、何の目的でトレードしているのかわからなくなる人も多くいます。
こうして苦労してテクニカル分析をマスターすると以前に比べると相場勘は上達するでしょうが、相変わらずFXトレードではなかなか勝つことができません。
多くの初心者が誤解していることは、難しいテクニカル分析ほど役に立つのではないかという考えで、摩訶不思議なテクニカルチャートほど相場を当てることができると考えているのです。
ところが、現実にFXの世界で勝ち組に入っている人たちのトレード手法を見ると、いずれも単純明快なものばかりで、摩訶不思議なテクニカル分析を利用している人たちはほとんどいないのです。
実はトレードで利益を上げるということは、秘密のチャートや誰も気づいていない聖杯ともいうべき取引手法を知ることではないのです。
意外なことに、FXトレードの教科書で最初に教わる移動平均線だけで勝ち続けているトレーダーがいかに多いかということを知ると、初心者トレーダーは驚くことになるでしょう。
誰でも簡単に理解できる移動平均線ですが、大切なことは、移動平均線を使いこなせているかどうかということなのです。
テクニカル分析の中でももっとも単純明快な手法である移動平均線を熟知して外国為替相場で使いこなせるようになるだけで相場には勝てるようになるということです。
移動平均線の延長戦にあるボリンジャーバンド
移動平均線だけでもFXトレードでは戦えるようになりますが、せっかく移動平均線をマスターしたのであれば、さらにもう一つおすすめなのがボリンジャーバンドです。
通常、移動平均線は1本ですが、ゴールデンクロス・デッドクロスで利用するなら2本が必要となります、ボリンジャーバンドでは5本もしくは8本を利用します。
簡単に説明すると、真ん中にセンターラインがあり、その上下に2本もしくは3本の移動平均線があるチャートで、実線がセンターラインより上にあるほど相場は強く、下にあるほど相場は弱いと判断されます。
ボリンジャーバンドの魅力は、相場にトレンドが発生するタイミングを見るのに非常に役に立つテクニカルで、特にボリンジャーバンドのバンドが広がっている時にはトレンドが発生している可能性が強くなります。
逆にバンドが収縮している時にはトレンドが終わりレンジ相場へと向かっていると判断します。
また、ボリンジャーバンドのセンターラインを中心に、上下に±1α、2α、3αラインがそれぞれあり、±1α内に価格(実線)がある確率は68.27%、±2α内は95.45%、±3α内99.73%となります。
つまり、ほとんどの場合には±2以内に相場はあるはずですが、これを超えているということは行き過ぎと考える場合とよほど強い相場と考えられるケースの2つがあり、そこをバンドの広がりや収縮で判断する手法となります。
FXトレードで継続的に利益を出すためには、移動平均線のような単純明快な手法やボリンジャーバンドを使いこなせるようになることがおすすめです。