FXって何?
FXとは外国為替を証拠金によって取引する金融商品のことをいいます。外国為替は米ドルやユーロ、ポンド、豪ドル、カナダドル、スイスフランなど様々です。この外国為替のレートは日々変動しています。この変動を利用し、為替差益を得ることを目的に取引します。
外国為替市場は様々
外国為替市場はニュージーランドのウエリントン、オーストラリアのシドニー、日本の東京、香港、シンガポール、バーレーン、ドイツのフランクフルト、スイスのチューリッヒ、イギリスのロンドン、アメリカのニューヨークなど様々です。
このうち一番早くスタートするのがウエリントン市場です。そして最後にニューヨーク市場がスタートします。ウエリントン市場やシドニー市場がスタートする時間帯は値動きが落ち着いていることが多いです。欧州の市場がスタートすると値動きが活発になる傾向があります。
どんなメリットがあるの?
このFXには様々なメリットがあります。主なメリットは次の通りです。
- 24時間取引できる
- レバレッジがかけられる
- 少額でも取引ができる
- スワップポイントが付与される
- 差金決済のために回転売買ができる
- 取引手数料が無料
- 上昇相場でも下落相場でも利益が出る
- 安全性が高い
24時間取引できる
日本の現物株の場合、午前の取引時間は9時から11時30分までとなっています。1時間の休憩があり、午後は12時30分から15時までの取引時間です。しかしFXでは世界に外国為替市場があるため、24時間取引ができるのです。取引時間の制限が無いため、いつでも好きなタイミングで取引できます。
レバレッジがかけられる
日本の現物株の場合、取引できるのは資金の範囲までとなります。100万円を証券口座に入金した場合、100万円を超える取引はできません。しかしFXではレバレッジがかけられるため、資金を超えた取引ができるのです。
100万円をFX口座に入金し、10倍のレバレッジをかけた場合は1,000万円分の取引が行えます。ハイリターンが期待できるのがレバレッジの一番のメリットです。
少額でも取引ができる
不動産投資を始めるには多額な資金が必要です。しかしFXなら1,000通貨単位で取引できるFX会社があるため、少額な資金でも取引ができます。10,000通貨単位と比べた場合、1,000通貨単位なら10分の1の資金で済むのです。レバレッジをかけるとさらに少ない資金で取引できます。
スワップポイントが付与される
ポジションを継続保有することをロールオーバーといいます。通貨ペアによってはロールオーバーを行うとスワップポイントが付与されるのです。継続保有中なら毎日スワップポイントが付与されます。付与されたスワップポイントを投資に回すと複利効果が期待できます。
差金決済のために回転売買ができる
FXは現物の受渡しを行わない差金決済となっています。そのため同一通貨ペアであっても回転売買することが可能です。現物株のように制限されることはないためFXはデイトレードにも適しているのです。
取引手数料が無料
現物株を取引した時には取引手数料が発生します。ネット証券の登場により、取引手数料は大幅に安くなりました。しかし、取引金額や取引回数が多くなると、取引手数料の負担も多くなってしまいます。
FXでは殆どのFX会社で取引手数料無料となっており、取引コストが低くなっているのです。その代わりにスプレッドという手数料があるものの、米ドル円の通貨ペアなら狭くなっています。
上昇相場でも下落相場でも利益が出る
現物株では下落相場で利益を出すというのは難しいです。しかし、FXなら上昇相場の時はロングで、下落相場の時はショートで利益を出すことが可能です。
安全性が高い
現物株には倒産リスクがあります。購入した株式の企業が倒産するとストップ安が連続し、売りたくても売れないことがありました。FXではほとんど倒産リスクがありません。アメリカやイギリスなど国がいきなり破綻する可能性は非常に低いからです。
証券会社では投資者保護基金に加入しており、万が一証券会社が倒産しても1,000万円まで補償が受けられます。証券版のペイオフ制度と呼ばれており、安全性が高くなっています。
FX会社では信託保全を導入しており、預けた資産は信託銀行などに分別保管されています。FX会社が倒産しても保護されているため、FXも安全性が高くなっています。
FXの始め方は?
ここからはFXの始め方を紹介していきます。
FXの始め方で重要なのが口座開設するFX会社選びです。FX会社にはFX専業会社、証券会社、ネット銀行などがあります。このうちFX専業会社にはスプレッドが狭い、サービス面が充実しているなどのメリットがあります。
証券会社はFXだけでなく、株式や投資信託、先物など様々な金融商品を取り扱っています。そのため分散投資したいという方におすすめします。
ネット銀行の場合、FX専業会社や証券会社と比べると利用し難いです。信用度は高いものの、取引するメリットは少なくなっています。
取扱通貨ペアや取引通貨単位、スプレッド、スワップポイント、取引ツールなどはFX会社によって異なります。それぞれの特徴を比較し、使い易いと思ったFX会社に口座開設するのがおすすめです。
開設した口座には入金を行っておきます。初心者のうちは少ない資金から取引するのがおすすめです。
どんなリスクがあるの?
FXには様々なメリットがある反面、様々なリスクがあります。起きた時に慌てないよう、事前に把握しておくのがおすすめです。主なリスクは次の通りです。
- 為替変動リスク
- 流動性リスク
- 信用不安リスク
- 地政学的リスク
- システム障害リスク
為替変動リスク
FXでは大きな為替変動が起こるリスクがあります。リーマンショック、スイスフランショックなどでは大きな為替変動が起こりました。レバレッジをかけたポジションを保有している時に起きると大きな損失が発生することがあるのです。
流動性リスク
米ドル円やユーロ円、ユーロ米ドルなどメジャーな通貨ペアは流動性が高いです。しかし、マイナーな通貨ペアには流動性リスクがあります。流動性が低下するとすぐに約定しない、希望のレートで約定しないという現象が見られます。市場が大暴落している時にも流動性の低下が起こり易いです。
信用不安リスク
外国為替には信用不安というリスクがあり、過重債務国は特に信用リスクが発生し易いです。過去にはギリシャの財政問題から信用不安が大きくなったことがありました。
地政学的リスク
外国為替では地政学的リスクが発生することがあります。地政学的リスクはその国の政治や軍事、社会が不安定になると発生し易いです。地政学的リスクが発生すると安全資産に資金が流入する傾向があります。その傾向を参考にし、取引を行うという始め方もあります。
システム障害リスク
FX会社でシステム障害が発生すると取引できなくなるというリスクがあります。このリスクは複数のFX会社に口座開設するという方法で回避することが可能です。
プロバイダーでシステム障害が発生した場合も取引できなくなります。この場合は複数のFX会社に口座開設していても取引はできません。そんな時はスマートフォンで取引できるFX会社にも口座開設しておくという始め方がおすすめです。プロバイダーでシステム障害が発生しても、自宅のパソコンが故障してもスマートフォンで取引ができます。