FX市場の特徴とは
FXとは、外国為替証拠金取引のことです。そして市場の大きな特徴は、ほぼ一日中取引ができるという点にあります。東京株式市場での取引は、日本時間の午前9時に始まり、午後3時に終了します。一方でFX市場は、午後3時になっても終了することはありません。
東京市場がクローズしても、次は欧州市場がオープンすることになりますので、取引がしたくてもできないといった事態に陥りにくいのです。さらに欧州市場と並行してニューヨーク市場がオープンし、その後はオセアニア市場がオープン、そしてまた東京市場へとつながっていきますので、ほぼ24時間の取引が可能になります。
これは取引を行う上で非常に大きいメリットだといえますので、FXの始め方を真剣に学ぼうとしている方は、覚えておくようにしましょう。
まずは口座を開設しよう
口座の開設は難しくない
FX取引の始め方として最も基本的なことは、「まず口座を開設する」という部分です。過去に証券会社で株式口座を開設したことがある方であれば非常に容易ですし、そうでない方でもいくつかのポイントさえ押さえておけば、それほど苦労することなく手続きが進められるでしょう。
口座開設の際に準備しておくもの
口座開設の際に必ず準備しなければならないもののひとつに、本人確認書類があります。氏名や現住所の他に、生年月日が確認できるものでなくてはなりません。代表的なものには、運転免許証があります。
本人確認書類の提出は、アップロードやメール添付、さらにコピーを直接郵送するなどの方法があります。その中で最もおすすめの方法は、アップロードです。郵送と比較して口座開設までの時間を短縮することができますし、何より手軽に行えるという点が最大のメリットになります。
デジカメやスマホを使って運転免許証などを撮影し、後は手順に従ってアップロードするだけです。ただし、ピントが合わなかったり、フラッシュが反射したりなど、文字の読み取りが困難なケースではやり直しになることもありますので、その点だけには十分注意しましょう。
そしてもうひとつ確実に準備しなければならないものがあります。それは、マイナンバー確認書です。国内で口座を開設する場合、マイナンバーの提出は必須になります。
例外として、海外のFX口座を開設した場合は、その限りではありません。
また、マイナンバーを提出するタイミングについては、業者によって異なりますのでよく確認するようにしておきましょう。ほとんどの業者では口座開設前に提出を求められますが、中には開設後でないと受け取ってもらえない業者もありますので、注意が必要です。
このように、FXの始め方はまず口座を開設するところからスタートします。事前に十分な知識を得るようにして、スムーズな口座開設を目指しましょう。
実際に取引を行う上での注意点
必ず余裕のある資金管理を行うこと
FX取引を行う上で、口座に続いて必要になるのは資金です。そして、資金を管理する方法こそが、FXの始め方の中でも極めて重要なポイントになります。
取引をするためには証拠金が必要になりますが、いくら条件を満たしているからといっても、使える資金全てでポジションを立てたりしてはいけません。なぜならFXには、価格変動のリスクがあるからです。
もちろん値動きが思い通りに進めば利益になるのですが、逆に動いた場合は当然ながら損失が発生することになります。たとえ含み損が発生した場合でも、資金に余裕を持って取引をしているなら、必要以上に怖がることはありません。百発百中で値動きを予測することなど誰にもできませんし、しっかりと利益を上げている方でも、ひとつひとつの取引を見た場合は損失を出しているケースも普通にあります。
ただし、資金管理の仕方を間違えてリスクを過大に取りすぎてしまうと、その先には悲劇が待っているといえるでしょう。万が一値動きが予想に反して逆行してしまい、もしも証拠金が足りなくなってしまったときはどうなるのでしょうか。
そういったケースでは、業者による「強制ロスカット」が行われることになります。つまり、資金を全て飛ばしてしまう可能性があるわけです。そういった事態に陥らないためにも、慎重な資金管理については、FXの始め方を考える上で大変重要なポイントだといえます。
取引を開始したばかりであれば、まずは小さなポジションだけを持つようにし、決して過大なリスクを取らないことをおすすめします。
急激な価格変動とスプレッドに注意する
国内FX業者の多くが、実は手数料が無料であることをご存知でしょうか。しかし、もちろん業者も利益を上げています。そしてその利益に貢献しているのが、スプレッドの存在です。
スプレッドとは、売値と買値の差額のことを指します。売りたい人には少し安く売ってもらい、逆に買いたい人には少し高く買ってもらうことで、業者はその差額を利益に変えているわけです。
FX取引の始め方を学ぶ中で、このスプレッドに対する知識は非常に重要になります。なぜなら、スプレッドは必ずしも一定しているものではないからです。国内のFX業者はスプレッドを原則固定にしているところが多いのですが、それでも100%固定されているわけではありません。
急激な価格変動が予想されるとき、たとえば米雇用統計発表時などがそれに当たるのですが、普段は固定されているスプレッドも、そのときは大きく開くことになります。もちろんそれを理解した上で取引をするのであれば問題ありませんが、初心者の方はそういった瞬間を避けるのがおすすめです。
スプレッドが大きく開いているときに取引をすると、全く予想していなかった価格で約定してしまい、その後身動きが取れなくなってしまうケースも考えられます。重要な経済指標が発表される時間は必ず把握するようにして、より慎重に取引を行う姿勢を持つことがおすすめです。
デモトレードを利用するのもひとつの手
ここまで読んでいただいても、まだFX取引の始め方に不安があるという方には、デモトレードの利用を強くおすすめします。
デモトレードとは、仮想の資金を使って、実際の取引に近い体験ができるシステムです。多くの業者はそんなデモトレードを提供しており、しかもほとんどの業者で、メールアドレスの登録さえ済ませればすぐに利用できるようになっています。
取引ツールも、実際の取引と比べると一部制限されている機能などもありますが、基本的にはほぼ同じであると考えて問題ありません。デモトレードを行う中で自分のスタイルにあった取引ツールを見つけることも可能ですし、それを基準にしてどのFX業者を選ぶのか決めることもできます。
FX取引の始め方の中で最も不安になるのは、実際の取引がどのようなものかわからないという点だと思いますが、このデモトレードを利用すれば、そういった不安からはすぐに解放されます。また、値動き自体は実際の市場のものが反映されていますので、さまざまな取引戦略を練る上でも、まさにうってつけのシステムです。
実際にどのようなルールで取引を行うのか、そのルールに則って取引を継続していった場合はどれくらいの利益が出るのかなど、リアルマネーを動かす前に、さまざまなデータを取ることも可能でしょう。ただし、業者によっては勧誘の承認を利用の必須条件にしている場合もあります。承認したからといって必ずしも勧誘が行われるとは限りませんが、そういったケースもあると、頭の片隅ぐらいには置いておきましょう。